2009年4月アーカイブ

土曜日は近所の地中海料理屋・プリシャスで本を読みながらランチしてきた。
前菜、週替わりのパスタ、豚肉のトマトソース煮込みと、デザート、コーヒーがついた1500円のセット。
お肉がほろほろでうまうまでした。

そんな小洒落た店で読んでたのが、北朝鮮の武装コマンドが福岡に上陸してきてそのまま福岡ドーム周辺を占領する物騒な筋書きの、村上龍の半島を出よ〈上〉
はじめは9人のコマンドしか居ないが、超低空飛行の輸送機で空輸された500人の後続部隊と合流。
まだ上巻の半分しか読んでいないけど、100万都市の福岡をどうやって500人で占領するんやろう?

それと平行して進む、社会不適応者の若者たちのコミュニティのエピソード。
政府が慌てふためいて九州を封鎖する以外、何も実行力のある手段に打って出られない中、こいつらが突破口を開いてくれそうな予感。
楽しみな展開であります。


合掌

地中海料理屋・プリシャス
http://r.gnavi.co.jp/k845900/

「飛翔体」

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そんな訳で「Op.ローズダスト」を読み終えたので、仕事絡みの本とハインラインの「月は無慈悲な夜の女王」を読んでいる今日この頃。
このハインラインの本は1965〜66年に連載されたという年代モノながら、ネットワーク社会の到来を予見するような先見性があります。
点在する端末自体はただの計算機(コンピュータ)だけども、繋がる事によって意識が芽生える、という今ではよく見るアレですけど、その辺のSFの源流。
(脳も脳細胞自体は唯の細胞だけれども、シナプスで繋がることによって意識が・・・というソレ)

月に住む人々の独立(革命?)運動と、それを助ける「知性を持ってしまった管理コンピュータ」の物語なんですが、内容は面白いものの、古臭い翻訳の文体とヤケに小さい活字が相まって大変読みにくい。
まだ途中なんですが、ちと挫折しそうであります。

で、途中であるにもかかわらず「Op.ローズダスト」の味が忘れられなくて、今日は北朝鮮絡みの小説買い捲ってしまった。
半島を出よ(上・下)村上龍
宣戦布告(上・下)麻生幾

「半島を出よ」の方は、九州に北朝鮮の武装コマンドが上陸・そのまま占領されてしまい、なす術のない日本政府、てなお話。
「宣戦布告」の方は敦賀湾沖から潜水艦で同じく北朝鮮の特殊部隊が上陸し、これまたなす術のない日本政府、てなお話。
いや、面白そうであります。
弾道ミサイルが上空を飛んでいっても「飛翔体」と呼んで本質をボカし、全てをあいまいなまま置いといて、平和ボケのそのまだ向こう側にいる思考停止している全日本人が「亡国のイージス」とあわせて読んでみるべきだろうと。
思う訳であります。


合掌

Op.ローズダスト

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ようやく読み終えた福井晴敏の「(オペレーション)Op.ローズダスト」。
「東京でネット財閥を標的にした連続爆弾テロが発生。プロフェッショナル集団と思しきテログループの背後にはカルト教団?それとも北朝鮮か?公安警察の並河警部補と防衛庁の丹原三曹が調査に乗り出す」という筋書きで始まるいつもの福井節(中年親父と、心に傷を持った若い工作員)であります。
単行本化されたのは2006年にもかかわらず、北朝鮮問題を絡めたストーリー展開が読めば読むほどタイムリー。

それにしても、ここんとこの北朝鮮ミサイル発射問題では「飛翔体」ってまた変な言い換えを始めているな。
「飛翔体」て…
はっきり「ミサイル」て言わんかい!

「ミサイルを飛翔体って言い換えたら何だか危ないものじゃないような気がするし、問題を先送りにしてのほほんとしていられるし。
9条護持?改正?考えるのも面倒です。」

まさにその日本人全体にうっすら漂う思考停止を突いてくるオペレーション・ローズダスト。
排外的な右傾化より、無責任な平和主義の左傾化より、もっと危険かもしれない思考停止。
亡国のイージス」も、根底のテーマは同じやと思う。
このままじゃ本当にローズダストが現れるかもしれんよなぁ。



(ちなみに、亡国のイージスを読んだ事がない人はこちらのOp.ローズダストを先に読んだ方がいいと思う。)

合掌

 

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